中耳炎

中耳炎は外耳道の炎症が中耳に広がって起こります。
中耳炎の多くは鼓膜が破れ、感染が中耳に及んで炎症を引き起こします。

耳

 

症状

中耳炎は、ほとんどが外耳炎を併発しています。そのため内耳炎だけの症状を確認するのは難しいのですが、特徴は難聴になります。

 

  • 耳道の圧痛
  • 悪臭のある多量の分泌液の排出
  • 頭を振る
  • くびの痛み
  • 聴覚障害
  • よだれ
  • 開口痛等を示すことがある
  • 耳・口唇のだらりとした症状(顔面神経の麻痺)
  • 耳を痛がる
  • 耳垂れ(耳から膿などが出てくること)

 

まれに耳道の中や口腔内に腫瘍が見つかり、これが原因で中耳炎を起こすこともあります。

 

 

原因

中耳炎の原因としては、細菌や真菌などの感染を通して、まず外耳炎を発症し、外耳炎の悪化や慢性化により、鼓膜の奥にある中耳にまで炎症や感染が広がることが原因で起こります。

 

  • 例外的にキャバリアと一部の犬種では、鼻の奥から耳管と呼ばれる管を介して中耳炎になります。
    鼻炎から中耳の炎症が起きるものもあります。

 

  • 片側の耳だけに中耳炎が起こった場合は、異物による鼓膜の貫通や炎症性ボリープ・繊維腫・扁平上皮癌などの腫瘍も疑われます。

 

 

治療

一般的には外耳炎と同じ治療になりますが、症状が改善されない場合は、手術を行う場合もあります。

十分に治療できなかったときには、感染が内耳神経・顔面神経を通じて脳まで達して、脳に膿瘍や骨髄炎を起こすことがあります。このようなケースでは、死亡率が高くなります。

 

内科的

中耳炎の治療は、主に炎症を抑える目的で行われます。

外耳炎が悪化して中耳炎が発生している場合は、まず外耳炎に対する治療が施されます。

  • 外耳炎の治療と同じく、耳道の洗浄と清拭によって耳垢や分泌物を取り除きましょう。
    ただし、鼓膜が破れている場合は外耳洗浄などが出来ません。

 

  • 炎症の原因となっているのが、外耳道内に生息しているブドウ球菌を始めとする細菌や真菌が炎症の原因になっている場合は、抗真菌薬を投与し、かつ炎症を抑えるために抗炎症薬を投与します。
    しかし、長期の外耳炎治療で抗菌薬を使い続けると、薬が効かない薬剤耐性菌に感染している場合がありますので、耳漏の薬剤感受性試験を実施し、適切な抗菌剤を適切な期間しっかり投薬することが大切です。

 

  • 耳管から侵入してきたウイルスが原因の場合は、抗生物質が3~6週間投与されることもあります。
    蓄膿症などの別の原因がある場合は元の疾患の治療も同時に行います。

 

 

 

 

手術することもある

中耳炎は抗生物質などによる内科的治療だけでは症状がなかなか改善しないことがあり、その場合は手術を行うこともあります。

たとえば炎症自体がひどく、抗生剤などでも効果があまり出ないこともあります。

鼓膜が破れ中耳の中から耳漏(外耳道から分泌される液体のこと)が分泌されている場合、全身麻酔下で内耳部分の耳道や鼓室を切開する外科手術を行い、中耳の中を温めた滅菌生理食塩水で洗浄することがあります。

ただし体に対する負担が大きいため、かなり重症で慢性化しているときに限ります。

 

 

 

予防

中耳炎を予防するには、まずは外耳炎にならないように注意することが大切です。

炎症や化膿している程度が深刻であればあるほど治療が大変になり、治療したとしてもその後の後遺症が残る可能性がありますので、早めに病院へ行きましょう。

早期に病気の診断と治療を行なう事が出来た場合は、良好的に回復することが多いのですが、一部では、斜頚・健殿運動失調などの前庭障害が残ることがあります。

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