ミルベマイシンAは、犬用の寄生虫駆除薬です。
1ヵ月に一度の投与でフィラリア(犬糸状虫症)の予防、犬回虫や犬鉤虫、犬鞭虫の駆除ができます。
有効成分はミルベマイシンオキシムです。
成分のミルベマイシンオキシムは、神経細胞や筋肉細胞の膜におけるクロライドイオンの透過性を増加させることで、寄生虫を死に至らせます。
ミルベマイシン・オキシム
マクロライド系の駆虫剤に属する成分です。
寄生虫の神経細胞や筋細胞での神経伝達作用に障害を引き起こし、弛緩麻痺を生じさせることで殺虫作用を示します。
抗フィラリア効果

フィラリア幼虫の経伝達物質の受け取る部分を邪魔する(GABAレセプターを阻害する)ことで駆虫作用を示します。
作用は類似薬であるイベルメクチンと同様です。
消化管の寄生虫を撃退

消化管に寄生して栄養を横取りする内寄生虫にも効果を発揮します。
特に子犬においては下痢や嘔吐、血便、貧血、栄養不良といった症状を引き起こす
- 回虫
- 鉤虫
- 鞭虫
これらを同時に駆除する効果があります。
回虫

腸管内に寄生すると栄養分をこっそりいただき暮らしています。
それほど症状が現われないのが特徴ですが、幼犬に多数の成虫が寄生した場合は、栄養分を回虫に吸収されてしまうため様々な症状があらわれます。
また、かなり大量の卵を産むことが知られています。
鉤虫

大きさ1~2cm程度で小腸にかみついて吸血する寄生虫です。
成犬に感染してもさほど症状は見られませんが、1歳未満の子犬の場合、感染率が高く重症化しやすい。
食欲不振、下痢、血便などが起こる。
強度の貧血で死亡する場合もある。
鞭虫

鞭のような形をしているためこの名がついた。
盲腸や結腸に先端部分を突っ込んで吸血して暮らしている。
そのため血便や下痢、食欲不振が起こる。
他の寄生虫と混合感染していると重症化しやすい。
毛包虫症(アカラス、ニキビダニ症)
にも効果がある

犬の被毛の根元にある皮脂腺に寄生するダニの一種、毛包虫による脱毛や皮膚炎が毛包虫症です。
ニキビダニと呼ばれる。
これにも有効ですが
毛包虫症:1kgあたり 1~2mg
このように高濃度である必要があります。
疥癬にも効く
回線とは皮膚の角質層に穴を掘って暮らし、そこで産卵をするヒゼンダニが寄生することで皮膚炎を起こす病気です。
かゆみが強く進行するとともに脱毛していきます。
そんなヒゼンダニにも効果があります。
安全性が高い

類似成分であるイベルメクチンは若干問題点があり、
コリーやオーストラリアン・シェパード、シープドックといった犬種に対して毒性を発揮しやすい性質があります。
ミルベマイシン・オキシムはすべての犬種において比較的安全に使用できるとされています。
効果がない寄生虫

末梢神経伝達物質のGABAに対して影響を及ぼすことで効果を発揮するお薬のため
下記のようなGABAを利用していない寄生虫には効果がありません。
- 吸虫
- 条虫
- 孵化していない虫卵
副作用
副作用が起こることもあります。
元気がなくなる、無気力、不活発、嘔吐、ふらつき、食欲減退、下痢、痙攣、虚脱感、流涎
使用方法
毎月1回、必要量を食べさせる。
投与期間は、蚊の発生から蚊の発生終息1ヵ月後までの間です。
有効成分であるミルベマイシンの必要量
駆除対象 | 体重1kgあたり |
フィラリア予防(犬糸状虫症) | 0.25~0.5mg |
犬回虫・犬鉤虫 | 0.25~0.5mg |
犬鞭虫 | 0.5~1.0mg |
ミルベマイシンA
効果
犬回虫及び犬鉤虫の駆除
犬鞭虫の駆除
体重5~10kg
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成分量 | 2.5mg |
内容量 | 6錠 |
1箱 | 2,811円 |
2箱 | 5,054円 |
3箱 | 7,298円 |
体重10~20kg
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成分量 | 5mg |
内容量 | 6錠 |
1箱 | 2,982円 |
2箱 | 5,348円 |
3箱 | 7,740円 |
体重20~40kg
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成分量 | 10mg |
内容量 | 6錠 |
1箱 | 3,208円 |
2箱 | 5,825円 |
3箱 | 8,442円 |
上記記載の価格はUSドルを日本円に換算したものです。
海外で販売されている動物用医薬品を個人輸入の代行を利用することになるので
購入のタイミング時の為替価格の変動で販売価格が変動することがあります。