コーギーの愛称で親しまれている耳がでかくて胴長で手足の短い個性的なルックスの犬種です。
とても賢く、温厚な性格で人間が大好きなので友好的な性格です。
もともと牛を追う犬、牧羊犬として改良させてきました。
牛を追う際、短い脚は牛の強力な後ろ蹴りを食らわずにすむようになっています。
ヨーロッパでは人気があまりなく原産国イギリスですら「絶滅する恐れのある英国原産犬種」という扱いです。
しかし、愛らしいルックスで日本だけはものすごく人気がある犬種です。
ウェルシュコーギーの性格
知性が高く、状況判断能力が優れています。
興味を持ったことには、かなり積極的に取り組むので学習能力がとても高い。
しっかりと自立した性格があるため、しつけの際はあいまいな態度はよくありません。
決めたルールはぶれずに守る必要があります。
今回だけ、などとルールを一度破ると「あの時は良かったはず」とルールを破る常習犯になります。
お留守番は得意
明るい性格であり、飼い主のことが大好きですが、甘えん坊基質ではないため長時間のお留守番も平気です。
飼い主や自分の家族を守ろうとする意志は強いため、縄張り意識は強めです。
とても忠実で番犬には向いています。
お外が向いています
もともと牧羊犬という目的で品種改良されただけあり、犬らしい気質があってとても元気が良い。
小さな子供やお年寄りでは持て余してしまうほど。
膨大な運動量が必要なコーギーは室内で飼うと肥満になりやすく、良く滑るフローリングの床は股関節への負担は大きく、成長期の股関節の形成に良くありません。
また、小型犬のように感じるが、中型犬ぐらいの体重があり室内でおとなしく飼う犬種ではありません。
体当たりにも注意が必要です。
中型犬であると認識して、室外で飼うことがおすすめです。
かかりやすい病気
犬種の容姿や性質などを引き継ぐためには、同じ犬種の交配が必要となってきます。
そうすると、遺伝子的には重複する部分が多くなり、欠陥部分も強くあらわれるようになります。
そのような場合、遺伝的疾患としてその犬種特有のかかりやすい病気というのが発生するようになります。
コーギーでも例外なく、かかりやすい病気があります。
また、その容姿ゆえに身体的な欠点が生まれます。
短肢胴長の独特の体型ゆえに、肥満になると体重が背骨への負担となるため、椎間板ヘルニアなどの骨の病気や心臓への負担、糖尿病も気を付けるべき疾病となっている。
椎間板ヘルニア
コーギーでは椎間板ヘルニアは特に注意が必要な病気のひとつです。
椎間板とは背骨と背骨の間にあるクッションの役割をする軟骨です。
椎間板ヘルニアはこの軟骨が飛び出して神経に触れるため、しびれや痛みが発生する病気です。
そのため発症すると四肢、後ろ足のしびれや麻痺が見られるようになります。
太ってはいけない
コーギーは栄養の吸収率が良いらしく、非常に太りやすい特徴がある。
日本に暮らすコーギーの6~7割は肥満であると言われている。
へルニアの始まりは、多くのコーギーは肥満体質であることに起因します。
特徴的な胴長の体形は太ることによって、背骨に負担がかかり椎間板ヘルニアを発症しやすくなっています。
肥満の予防を厳格に行う必要があります。
- 適切な食事量
- 適度な運動
カロリーをコントロールすることで肥満を予防しましょう。
また、運動によって筋肉を付けて背骨への負担を減らすことができ、カロリー消費にも貢献します。
肥満予防はそれほど難しいことではありません。
飼い主がしっかりと管理して未然に防ぐことが可能です。
てんかん
1~2歳になる頃から脳の異常によって、てんかんの発作を起こすことが多いようです。
てんかんは大脳から突然強い信号が送られてくることによって、全身にけいれんが起こる病気です。
発作はその犬によってパターンがあり、前兆が見られてから2分以内に発作が起こります。
- じーっと一点を見つめる。
- 口をパクパクする。
- そわそわしたり、うろうろしたり
- 物陰に隠れる
- よだれを垂らす
このような前兆がみられるなどさまざまである。
てんかんには部分的な発作と全身性のものと2つあります。
全身性
脳が興奮状態となって信号が送られ全身性の発作が起こります。
前兆が見られたあと、突然前足と後ろ足がのび強く固まります。
そのまま倒れて手足はけいれんを起こします。
寝たまま犬かきをするような動きが続きます。
このとき意識はなく失禁や脱糞をすることがあります。
数十秒~2分以内に発作は治まります。
おう吐して吐しゃ物が気道に詰まる場合もあるので注意しましょう。
部分的な発作
発作が起きた脳と連動した部分がけいれんを起こします。
前足だけがけいれんしたりといった具合です。
発作中もしっかりとした意識があります。
尿路結石
尿路結石も遺伝的に発症しやすくなっています。
腎臓から尿道までの尿路にカルシウムやシュウ酸でできた石が発生して詰まる病気です。
尿路とは
- 腎臓
- 膀胱
- 尿道
- 尿管
これらの部分に石が詰まるので尿が出にくくなります。
出したいけど出せない残尿感から何度もおしっこにチャレンジします。
人間も尿管結石になりますが、激痛で動けず脂汗がでるほどです。
当然、犬でもかなりの痛みがあるはずです。
さらに膀胱炎を併発しやすいのも特徴です。
普段のケアが大切
特にコーギーの場合、オスは尿管が長い構造になっていて発症しやすい。
運動不足や水分不足は発症リスクが高まります。
また、カルシウムやリンが多いおやつやドッグフードも原因です。
栄養成分表示を少し気にして見るのも大切ですね。
股関節形成不全
イラストは人間の股関節
股関節とは、後ろ足の付け根部分の関節のことです。
大腿骨という足の骨は根元が球状になっていて、体側の骨盤のくぼみにキレイに入るようにできています。
股関節形成不全は、このふたつの骨がつながる関節部分の発達が良くなかったため症状が現れます。
骨盤の窪みが浅かったり、大腿骨の先端が変形してたりするなどによって、本来キレイに収まるべき股関節がずれるので、不具合が生じます、
- 歩行障害
- 脱臼
- 激しい痛み
- 関節炎
これらの症状が見られます。
発症原因
- 遺伝的要因 70%
- 環境的要因 30%
と言われています。
症状
成長と共に病気が進行し、後ろ足が不自由なため、お座りがうまくできなかったり、うさぎのように飛んで歩いたり、腰を振って歩いたりします。
このようなことから、散歩を嫌がったり、段差を嫌うこともあります。
軽症ならば鎮痛剤などでコントロールしていきますが、滑りにくいように床を工夫したり環境の改善が必要です。
また、手術が必要な場合も多くあります。
その他にも注意すべき病気
- 糖尿病
- 眼球の脱出
- 進行性網膜萎縮
- 緑内障
- 腎疾患
アレルギーなどは比較的少ない傾向にあります。
老化現象は10歳くらいまではあまり見られず、12~13歳くらいまで生きられます。
しかし、老犬になるとさまざまな病気に苦しめられるようになるので、欧米では安楽死を選択する飼い主も少なくはない。