イリウム・クロロイント眼軟膏は細菌感染症による結膜炎の治療に使用されています。
配合されている抗生物質によって原因となっている細菌を殺菌し、副腎皮質ホルモンによって炎症を鎮めることで症状を抑え、かゆみや赤みなどの違和感を治療します。
犬にも猫にも使える。
結膜炎とは
結膜とは上下のまぶたの裏側と、白目の表面を覆っている半透明の膜で、両方は袋状につながっており皮膚に似た構造をしています。
目の表面に涙と粘液を作り出す機能があり、異物や細菌などを洗い流す役割をしています。
結膜は外界と直接触れているため、さまざまなモノが侵入してくるために免疫反応として炎症が起こります。
これが結膜炎です。
結膜炎によく見られる症状
結膜炎になると、結膜が炎症を起こしているため、赤く充血して目にかゆみや痛みが生じるようになるため、顔を床にこすりつけたり、目を前足でこすったりといった行動が見られます。
このような痛みやかゆみから、洗い流そうを涙がたくさん出たり、その影響から目ヤニがみられるようになります。
こすることで眼球が腫れて大きくなったり、まばたきも多くなります。
主な結膜炎の原因
- ゴミやホコリ、シャンプーなと物理的な異物がはいったとき
- 花粉やホコリ、ダニなどのアレルギー物質による反応
- 細菌が侵入し感染した場合
- ウィルスに感染したときの反応
このような要因によって結膜炎が起こりますが、イリウム・クロロイント眼軟膏は細菌感染症による結膜炎の治療に使用します。
2種類の有効成分
イリウム・クロロイント眼軟膏は
- 抗生物質クロラムフェニコール
- 副腎皮質ホルモン・ヒドロコルチゾン
を配合した犬猫用の眼軟膏です。
クロラムフェニコール
細菌のタンパク質の合成を阻害することによって殺菌します。
他の抗生剤よりも目の組織への浸透性が高い抗生物質です。
そのため、炎症の原因となっている細菌を殺菌して、目の炎症を改善することができます。
さまざまな種類の細菌に効果があり、グラム陽性・陰性菌等に作用します。
これによって角膜炎、結膜炎、麦粒腫(ものもらい)などの治療に使われます。
ヒドロコルチゾン酢酸エステル
副腎皮質ホルモン剤、いわゆるステロイド剤です。
ステロイド剤は炎症やアレルギーなどを素早く、確実に抑える働きがあります。
これによって痛みやかゆみを素早くとることができます。
ステロイド剤(副腎皮質ホルモン剤)で、炎症やアレルギーを抑える働きがある成分です。
テロイド(副腎皮質ホルモン剤)で、炎症やアレルギーを抑える作用があるとされています
効果
これらの症状に効果的です。
- 結膜炎
- 角膜炎
- 眼瞼炎
- 涙のう炎
- 麦粒腫
使用方法
本剤を1回につき1cmほど出し、結膜嚢に1日2~3回塗布してください。
結膜嚢はまぶたと眼球の間の袋状になっているところです。
まぶたをめくって赤いところに薬剤を乗せれば大丈夫でしょう。
一般的注意事項
定められた用法用量を守って使いましょう。
治療上最小限の期間だけ投与するようにしましょう。
使う人注意
有効成分であるクロラムフェニコールは人間に影響があります。
再生不良性貧血という、血液中の白血球、赤血球、血小板のすべてが減少する疾患です。
そのため眼や口に入らないように注意が必要です。
使用後は必ず石鹸で手を洗いましょう。
Chloramphenicol 10mg/g, Hydrocortisone Acetate 5mg/g
イリウム・クロロイント眼軟膏
成分
- クロラムフェニコール 10mg/g
- ヒドロコルチゾン酢酸エステル 5mg/g
内容量 | 5g |
1本 | 1,061円 |
2本 | 1,602円 |
3本 | 2,120円 |