インターセプターチュアブルはフィラリア予防と駆除が同時にできるタイプのお薬です。
また、フィラリア予防だけでなく回虫・鉤虫・鞭虫・サナダ虫といった消化管寄生虫の駆除にも効果があるといわれています。
有効成分
ふたつの有効成分が含まれています。
- ミルベマイシンオキシム
- プラジカンテル
ミルベマイシン・オキシム (Milbemycin Oxime)
ミルベマイシン・オキシムは、寄生虫の神経細胞や筋細胞における神経伝達作用に障害を引き起こし、弛緩麻痺を生じさせることで殺虫作用を示すマクロライド系の駆虫剤に属する成分です。
抗フィラリア薬としてのミルベマイシン・オキシムの作用は、類似薬であるイベルメクチンと同様です。
作用機序は、フィラリア幼虫のGABAレセプターを阻害することで、駆虫作用を示します。
すべての品種のイヌにおいて比較的安全に使用できる
イベルメクチンは一部の犬種に悪影響を及ぼすことが知られています。
- コリー
- シープドック
- オーストラリアン・シェパード
といった品種に対して毒性を発揮しやすい性質があるのに対し、ミルベマイシン・オキシムはすべての品種のイヌにおいて比較的安全に使用できるとされています。
回虫、鉤虫、鞭虫にも効く
フィラリアの予防だけでなく、消化管に寄生する回虫、鉤虫、鞭虫などを駆除する効果を兼ね備えています。
これらに寄生されると、子犬などは特に顕著に症状が起こり、
- 下痢
- おう吐
- 血便
- 貧血
- 栄養不良
といった症状を引き起こします。
仔犬のこういった消化管に起こる症状は大切な成長期の妨げになります。
フィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)だけではなく、消化管に寄生し、特に子犬においてにおいても同時に駆除作用を併せ持っているのが特長です。
副作用
元気がなくなる、無気力、不活発、嘔吐、ふらつき、食欲減退、下痢、痙攣、虚脱感、流涎
プラジカンテル (Praziquante)
プラジカンテルはドイツの製薬メーカーバイエルの寄生虫学グループにより、1970年代中頃に開発されました。
世界保健機関はプラジカンテルを、医薬品の入手が困難な開発途上国で最小限必要な医薬品としてWHO必須医薬品モデル・リストの1つに採用しています。
プラジクアンテルは、寄生虫の外被(被 膜)を破壊し、内容物の体外への放出、無機イオンの能動的な移動を阻害しカルシウムイオンやナトリウムイオンの過度の蓄積による痙攣や収縮の発生等、種々の2次的な生化学的反応により寄生虫を死滅させる。
条虫・吸虫にも効く
子犬において下痢や嘔吐、血便、貧血、栄養不良といった症状を引き起こす回虫、鉤虫、鞭虫においても駆除作用を持っているのが特長です。
条虫・吸虫は神経系の発達が悪く、抑制性神経伝達物質(GABA)は存在しないため、イベルメクチン等は効果を示しません。
しかし、プラジカンテルは、イヌやネコなどの動物の胃腸に寄生する条虫類(サナダムシなど)に効果のある成分です。
条虫類の腸管に付着する能力を阻害することによって、条虫を体外に排出させる作用があります。
W効果
服用後、胃腸に寄生している条虫に作用してから、一旦腸管に吸収されます。
吸収されたプラジクアンテルの一部は肝臓でその構造を変化(代謝)させられ、その後腸管から再分泌されます。
再分泌されるプラジクアンテルの代謝物にも寄生虫の殺虫作用があるため、この吸収前と吸収後のダブル駆虫効果によって条虫が効果的に駆除されることになります。
副作用
よだれ、嘔吐、食欲減退、下痢、不活発
使い方
1か月に1錠を経口投与してください。
年間を通じて定期的に続けることで、より高い効果が期待できます。
注意事項
抗フィラリア薬の投与前には必ず獣医師によって感染の有無を確認するようにしてください。
フィラリアへの感染を確認せずにミルベマイシン・オキシムをはじめとした抗フィラリア薬を使用すると、血中に存在しているミクロフィラリアが一度に大量に死滅し、血管に詰まることによるショックを引き起こす可能性があります。
また、犬以外には使用しないでください
インターセプタースペクトラム
メーカー | ノバルティス |
内容量 | 1箱 6錠 |
有効成分 | ミルベマイシン・オキシム
プラジカンテル |
体重 | ボタン |
~4kg | |
4~11kg | |
11~22kg | |
22~45kg |