コンフォティスはノミとマダニの駆除、消化管寄生虫の駆除ができるお薬です。
新たに成分をプラスして「フィラリア症の予防」ができようになりました。
ノミ・マダニだけでなく一度の投与でフィラリア対策もできるオールインワンタイプのお薬です。
コンフォティスプラスとは
一回の投与でたくさんの寄生虫に効果がある
- フィラリア症の予防
(フィラリア幼虫の駆除) - ノミ成虫の駆除
- マダニの駆除
- 消化管内寄生虫駆除
(犬回虫、犬鞭虫、犬鉤虫)
即効性が特徴です
2~4時間ほどで動物の血液中に拡散し、使用後30分前後でノミ、マダニに効果が出始めます。
約4時間後には100%の有効性が確認されています。
効果長続き
全身の脂肪細胞に移行して少しづつ放出することで約30日間駆虫効果が持続します。
食べさせるだけ!
皮膚への滴下タイプの製剤と比べ、経口投与剤なので、滴下部位のベタつきや他の部分への付着もありません。
そのため多頭飼いでも舐めてしまうことはなく、人とのスキンシップにも問題ありません。
シャンプーしても効果が落ちることはありません。
2つの有効成分
有効成分は国内・海外で広く使われている2剤を配合しています。
臨床試験で優れた有効性と安全性が確認されています。
- ミルベマイシンオキシム
- スピノサド
ミルベマイシン・オキシム
マクロライド系の駆虫剤に属する成分です。
寄生虫の神経細胞や筋細胞での神経伝達作用に障害を引き起こし、弛緩麻痺を生じさせることで殺虫作用を示します。
抗フィラリア効果
フィラリア幼虫の経伝達物質の受け取る部分を邪魔する(GABAレセプターを阻害する)ことで駆虫作用を示します。
作用は類似薬であるイベルメクチンと同様です。
消化管の寄生虫を撃退
消化管に寄生して栄養を横取りする内寄生虫にも効果を発揮します。
特に子犬においては下痢や嘔吐、血便、貧血、栄養不良といった症状を引き起こす
- 回虫
- 鉤虫
- 鞭虫
これらを同時に駆除する効果があります。
回虫
腸管内に寄生すると栄養分をこっそりいただき暮らしています。
それほど症状が現われないのが特徴ですが、幼犬に多数の成虫が寄生した場合は、栄養分を回虫に吸収されてしまうため様々な症状があらわれます。
また、かなり大量の卵を産むことが知られています。
鉤虫
大きさ1~2cm程度で小腸にかみついて吸血する寄生虫です。
成犬に感染してもさほど症状は見られませんが、1歳未満の子犬の場合、感染率が高く重症化しやすい。
食欲不振、下痢、血便などが起こる。
強度の貧血で死亡する場合もある。
鞭虫
鞭のような形をしているためこの名がついた。
盲腸や結腸に先端部分を突っ込んで吸血して暮らしている。
そのため血便や下痢、食欲不振が起こる。
他の寄生虫と混合感染していると重症化しやすい。
毛包虫症(アカラス、ニキビダニ症)
にも効果がある
犬の被毛の根元にある皮脂腺に寄生するダニの一種、毛包虫による脱毛や皮膚炎が毛包虫症です。
ニキビダニと呼ばれる。
これにも有効ですが
毛包虫症:1kgあたり 1~2mg
このように高濃度である必要があります。
疥癬にも効く
回線とは皮膚の角質層に穴を掘って暮らし、そこで産卵をするヒゼンダニが寄生することで皮膚炎を起こす病気です。
かゆみが強く進行するとともに脱毛していきます。
そんなヒゼンダニにも効果があります。
安全性が高い
類似成分であるイベルメクチンは若干問題点があり、
コリーやオーストラリアン・シェパード、シープドックといった犬種に対して毒性を発揮しやすい性質があります。
ミルベマイシン・オキシムはすべての犬種において比較的安全に使用できるとされています。
効果がない寄生虫
末梢神経伝達物質のGABAに対して影響を及ぼすことで効果を発揮するお薬のため
下記のようなGABAを利用していない寄生虫には効果がありません。
- 吸虫
- 条虫
- 孵化していない虫卵
副作用
副作用が起こることもあります。
元気がなくなる、無気力、不活発、嘔吐、ふらつき、食欲減退、下痢、痙攣、虚脱感、流涎
有効成分 スピノサド
ダウ・エランコ社によって1985年に開発されたマクロライド系の殺虫剤です。
スピノサドはバージン諸島の土壌中から発見された土壌放線菌の1種「サッカロポリスポラ・スピノサ」が生み出す殺虫成分です。
抗菌効果などはありません。
スピノサドの効果
スピノサドはノミやマダニなどの昆虫類に対して毒性のある成分です。
ペットに投与するとスピノサドは血液に溶け込みます。
ノミやマダニは吸血することで薬剤を一緒に体内に取り込みます。
すると神経伝達を阻害することでけいれんやマヒを起こし衰弱させ、最終的に死に至らしめる効果があるのでこれによって駆虫されます。
ニコチン性アセチルコリン受容体の感受性に違いがあるため、犬や猫、ヒトに害がないのが特徴です。
こんな風に効果がでます
- ペットが食べる
- 腸からお薬が消化吸収される
- 血液中に溶け込む
- 全身の脂肪細胞に蓄積される
- スピノサドは1か月かけて少しづつ放出される
- ノミ・マダニが吸血すると殺虫される
また薬剤の排泄は肝臓6割、腎臓3割です。
末期の肝不全・腎不全でない限り投薬しても問題はないはずです。
便、尿の中のスピノサドの代謝産物はでますが、1週間で分解してしまうので環境に悪影響ないと考えられます。
使用方法
食べさせるだけですが、薬剤の吸収率をよくするために食事と一緒に投与するのがおすすめです。
また、フィラリア予防には毎月1回、1ヵ月間隔で蚊の発生から発生終息1ヵ月後まで投与しましょう。
基準量
これらを目安に経口投与します。
体重1キロあたり
- スピノサド 30mg
- ミルベマイシンオキシム 0.5mg
注意事項
- 14週齢未満の子犬には投与しない。
- 体重2.3kg未満の犬には推奨されていない。
- 食事と併用することで吸収率が上昇する。
- 妊娠雌、てんかん既往歴のある動物は慎重に投与する。
副作用がある
嘔吐、下痢、食欲不振、元気消失がみられることがあります。
フレーバー成分又はその他の成分により、個体の体質によっては、まれに一過性の過敏反応(蕁麻疹、顔面の腫脹等)が起こることがあります。
フィラリアに既に感染していた場合
ミルベマイシンオキシムを犬糸状虫感染犬に投与した場合には、急性犬糸状虫症(大静脈症候群)、歩様異常、元気消失、嘔吐、呼吸速拍又は食欲不振の症状が現れることがあります。