コンフォティスは取り扱いが終了し、コンフォティスプラスになりました。
コンフォティスは、有効成分のスピノサドを含有するノミ・マダニ駆除薬です。
犬と猫、どちらにもお使いいただけます。
内服薬なので食べさせるだけの簡単投薬
コンフォティスの効果
ノミ・マダニといった外部寄生虫を駆除します。
ペットの体内に吸収されたスピノサドは、ノミやマダニが吸血することでノミ、マダニの体内に吸収されます。
スピノサドは昆虫の神経伝達に影響してけいれんやマヒを起こし衰弱させ、最終的に死に至らしめる効果があるのでこれによって駆虫されます。
有効成分 スピノサド
ダウ・エランコ社によって1985年に開発されたマクロライド系の殺虫剤です。
スピノサドはバージン諸島の土壌中から発見された土壌放線菌の1種「サッカロポリスポラ・スピノサ」が生み出す殺虫成分です。
抗菌効果などはありません。
スピノサドの効果
スピノサドはノミやマダニなどの昆虫類に対して毒性のある成分です。
ペットに投与するとスピノサドは血液に溶け込みます。
ノミやマダニは吸血することで薬剤を一緒に体内に取り込みます。
すると神経伝達を阻害することでけいれんやマヒを起こし衰弱させ、最終的に死に至らしめる効果があるのでこれによって駆虫されます。
ニコチン性アセチルコリン受容体の感受性に違いがあるため、犬や猫、ヒトに害がないのが特徴です。
こんな風に効果がでます
- ペットが食べる
- 腸からお薬が消化吸収される
- 血液中に溶け込む
- 全身の脂肪細胞に蓄積される
- スピノサドは1か月かけて少しづつ放出される
- ノミ・マダニが吸血すると殺虫される
また薬剤の排泄は肝臓6割、腎臓3割です。
末期の肝不全・腎不全でない限り投薬しても問題はないはずです。
便、尿の中のスピノサドの代謝産物はでますが、1週間で分解してしまうので環境に悪影響ないと考えられます。
コンフォティスの特徴
速効性が特徴
お薬を投与してから約30分前後で効果が始まります。
たくさんあるノミダニ駆除薬の中でもかなり早いほうと言えます。
2~4時間ほどでペットの血液中に拡散します。
その結果、約4時間後にはノミ、マダニに対して100%の有効性が確認されています。
効果長続き
全身の脂肪細胞に移行して、少しづつ放出することで、約1か月間駆虫効果が持続します。
シャンプーしても大丈夫
内服薬なのでシャンプーしても薬剤が落ちたりしません。
スポット薬もメーカーさんは、
「シャンプーをしても効果に影響はありません。」
と記載されていますが、皮脂に溶け込むものなので週2回ほどシャンプーするようなら、内服薬のほうが駆除効果や持続性では安心では?と考える動物皮膚科医もいるようです。
お肌に優しい
スポット剤はほとんどの製品でアルコールやグリセリンに有効成分を溶かしています。
有効成分自体は安全性が高いものであっても、溶かしているアルコールなどによって滴下部位に皮膚炎をおこしたりする場合があります。
コンフォティスは飲み薬なので、この点では安心です。
本当の意味で全身カバー
スポット薬も皮脂を伝わって全身に薬液がまわります。
となっていますが、実際にはその濃度にムラがあります。
例えば動物の眼の周り、鼻先、指の間などは効能が薄いとされています。
皮脂が薄い部分は薬液が広がりにくいということですね。
コンフォティスの場合は、血液で全身を回るのできちんと全身をカバーすることができます。
コンフォティスの欠点
殺虫効果は成虫のみ
スピノサドの殺虫効果は成虫に対してのみ発揮されため、ノミの卵や幼虫、そしてさなぎには効果がありません。
そのため、環境中のノミやダニをなくすことはできません。
吸血されないと殺虫できません。
好みがある
メーカーのほうでも、確実に食べてくれるように努力されているので、美味しそうなニオイがつけてあります。
しかし、好みというものがあるので、食べてくれない場合も起こりえます。
ペットにも好き嫌いがあるからですね。
うまく食べさせる工夫が必要です。
副作用が起こる場合もあります。
- 嘔吐
- 顔面腫脹
- 下痢
- 食欲不振
- 薬物相互作用
高用量イベルメクチンとの併用で重度の副作用が報告されています。
ニキビダニ症でイベルメクチン類の高用量の治療をうけている場合に注意が必要です。
主な注意事項
子犬の場合
14週齢未満の子犬には投与しない。
おう吐が多くおこるようです
体重制限
体重2.3kg未満の犬には推奨されていない。
治験が行われていないので大丈夫と言い切れないからです。
実際には他の犬と変わりなく使えるという口コミもあるが、リスクがあることを理解しよう。
吸収率
口から入れるお薬なので消化吸収によって違いがあります。
食事と併用することで吸収率が上昇するため、ごはんと一緒に与えたほうが効果的です。
投与に注意
妊娠中、てんかんになったことのある動物は慎重に投与する。
アレルギーがある場合
フレーバーは豚由来、加水分解した大豆を使用していますので、これらの食物にアレルギーのある犬猫は気を付けましょう。