犬は夏が苦手な動物です。
強い日差しが照り付ける日中はあまり活動的ではありません。
なるべく体力を消耗しないように過ごしているのです。
また、暑さゆえに体調を崩してしまうこともあります。
蒸し暑い日本の夏と上手につきあっていくためのポイントをいくつか考えました。
食事
暑い夏には犬の食欲が減退します15~20%ほど減少するとされています。
しかし、それは自然なことなので心配はいりません。
少しの工夫で体への負担を減らすことができます。
食欲が少しでも増すように涼しい時間帯にあげるなどの工夫もしましょう。
胃腸に負担のかからない、少量でも栄養価の高いごはんにしましょう。
水分補給
夏場は新鮮な水をいつでも飲めるように、たっぷり用意してあげましょう。
犬にとって水分はかなり重要で、不足すると血液が滞りやすくなり、血液がドロドロになります。
このような状態は、尿路疾患の原因となったり心臓への負担につながります。
解毒のためにも水をたっぷり飲ませたい。のですが、
あまりにがぶ飲みさせるのもよくありません。
大量に水を飲むと胃液が薄くなるので消化不良になってしまいます。
しかし、ドライフードはの保存性を高めるために水分量は5~10%程度しかありません。
そのためドライフードを消化吸収ためにはたくさんの水分が必要になります。
そのため、食事から上手に水分を補給させることが大切です。
缶詰めを使おう
最もお手軽に行えるウェットフードであるワンコの缶詰。
水分量が80%以上とたっぷり含まれています。
カリカリばかり食べているワンコの場合、缶詰タイプなどトッピングしてあげると喜びます。
低下した食欲に効果的で夏バテ気味でも食欲増進につながります。
水分、栄養、食欲の3つを手間なくカバーできる。
トッピングで水分補給
ビタミンや繊維質などたくさんの栄養素を含んだ野菜。
水分もたっぷりと含まれています。
お腹が強い子には生のままフードにトッピングするのも良いでしょう。
生野菜は酵素がとれます。
意外にフルーツも効果的です。
リンゴ、メロン、スイカなども水分補給と共に酵素が摂取でき最適です。
細かく切ってフードに乗せてあげましょう。
スープで水分補給
ドライフードにスープをかけるのもひとつの手です。
おすすめは、野菜を茹でてその汁ごとドライフードにかけます。
溶けだしたビタミンと水分を摂取できます。
大根、白菜、キャベツ、トマトなどおすすめです。
また、昆布や椎茸、鶏肉なども可能なので、煮てスープごと食べさせましょう。
冷蔵庫で保存可能なので2、3回分作ると楽ですね。
大切なポイント
犬の歯は食材をすり潰す構造になっていません。
野菜や海藻などは細かく刻んであげましょう。
フードプロセッサーでペーストにしてしまっても良いでしょう。
熱々のスープをドライフードにかけないで!
ドライフードの栄養素が壊れるので、人肌ぐらいまで冷ましましょう。
食中毒にも注意が必要
梅雨時から夏には食品が傷みやすくなります。
そのため雑菌の繁殖により食中毒を起こすことがあります。
ドッグフードなどは開封後は必ず湿度の低い場所に保管しましょう。
保存性の高いドライフードといえども、湿度の高い夏に一日放置しておいてはさすがに心配です。
半生タイプのフードならなおさらです。
こんな工夫も
- 冷蔵庫に入れておく
- 密封容器に入れ涼しいところに保管する
- 小分けパックのドライフードを利用する
食べ残した給餌は一定時間経過したらすぐに片づけてしまいましょう。
また、食べ終わった後の食器もキレイに洗って乾かしておきましょう。
そのまま次の給餌に使うと雑菌が繁殖しています。
お散歩や運動
日差しの強い日中に運動させると日射病や熱中症になることがあります。
犬は暑さに弱い動物です。
なぜなら体の熱を逃がすための機能が人間とは異なっているためです。
人間は汗をかいて、その気化熱で体温を下げることができます。
しかし、犬は足の裏、肉球にしか汗腺がありません。
そのため体温を下げることは苦手です。
また、もう一つの体温調整はパンティングと呼ばれるものです。
これは舌を出して水分を蒸発させて体温を下げています。
そのため舌を出して呼吸を早くしています。
簡単に分かると思いますが、あまり効率がよくありません。
犬は暑さに弱いのだ。
気をつけるべきこと
夏場のアスファルトは日光によって熱々になっていて、その温度は50~60℃と言われています。
立って歩いている人間にはわからないかもしれませんが、熱々の地面からは強烈な熱気が立ち上っています。
地面から近い位置に顔がある犬は、熱気が上がるなかパンティングを行っています。
さらにワンコが裸足であるけば肉球を火傷してしまうことは当然です。
お散歩は早朝がおすすめ、熱せられたアスファルトはなかなか冷めることはなく、夕方でもまだ散歩には適さないかもしれません。
日が完全に落ちてから行くのも良いかもしれません。
涼しい場所に犬舎を移動
犬は体温調整が苦手です。
高温多湿の日本の夏は、犬小屋を風通しのよい涼しい木陰にうつしたり、直射日光が当たらないように日さしを作ってあげましょう。
また、梅雨の時期などはハウスなどに湿気がこもり、カビや雑菌が繁殖しやすくなります。
念入りな掃除や消毒を行いましょう。
室内犬はエアコンなどで部屋の温度を急激に下げたりして、冷やし過ぎないように注意が必要です。
外気温との温度差は3~4℃程度にとどめておきましょう。
皮膚のトラブルに気をつける
梅雨の時期には、湿気のために被毛が汚れやすくなります。
このころから夏にかけて皮膚病にかかりやすくなります。
丁寧なブラッシングやコーミングで被毛や皮膚の汚れを落とし、清潔に保ちます。
抜けた毛が絡んで毛玉になってしまったら、もつれこまないうちにほぐしましょう。
いたくないようにそっと、指先や金ぐしで少しづつ丁寧に行いましょう。
毛先のほうからブラシでとかすと良いでしょう。
毛玉の先をハサミでカットするとほどきやすくなります。
もし皮膚の状態に異常が見られたときには、素人判断をしないで獣医師に見てもらうようにしましょう。
湿疹があったり、赤くなっていた李、フケが多く出たり、ひどくかゆがるようなら要注意です。
ノミやダニなどが寄生していたり、皮膚病の恐れがあります。
フィラリア症に注意
フィラリア症は蚊が媒介する感染症のひとつです。
蚊が多く発生するころとその前後は注意が必要です。
フィラリア症は犬なら対策しなければ、日本に住んでいればほぼ感染していしまいます。
蚊に刺されないというのは不可能に近いですからね。
屋外で飼っている犬なら夏の1か月前から暖かい地域の場合、5月くらいからフィラリア予防薬を飲ませるようにしましょう。
こんなのどうでしょう?
さて、フィラリア症は予防できるが、蚊に刺されてしまうことは防げません。
人間がかゆいように、ワンコだって蚊に刺されたらかゆいです。
最近のアウトドア商品は安くてびっくりしてしまいます。
そんな中で、蚊帳を見つけました。
蚊帳と言えば昔懐かし、昭和の頃には見られたものです。
仕組みはシンプルで目の細かい網で囲って中に入って過ごす。
安くて直射日光が防げて、網で覆われています。
外で飼っている犬には良いかもしれません。
シンプルに蚊帳だけ
蚊帳だけ買えばどんなスペースも生かせる。
電気代も要らない。薬剤も使わない。風も通る。