抗真菌薬であるケトコナゾールは経口することで、真菌性の感染症を治療するお薬です。
犬や猫などの被毛に覆われたペットに塗り薬を使うことは大変困難。
ですが、飲み薬なら内側から体の隅々まで抗真菌薬の効果を発揮することが可能です。
お薬は人間用に開発されたものを動物に使用します。
ニナゾールはそんなお薬のジェネリック医薬品になります。
価格の面で非常にメリットがあります。
お薬のしくみ
真菌の細胞は植物性細胞膜をもっています。
主成分はエルゴステロール。
この薬は、そのエルゴステロールの生合成を阻害し、真菌の発育を抑制または阻止することにより、殺菌的に抗真菌作用を発揮します。
人間や動物は、細胞膜の主成分がコレステロール
そのため影響を受けません。
ケトコナゾールの内服薬
ケトコナゾールは最初のアゾール系抗真菌薬として1977年に誕生しましたが、現在では第一選択薬にはなっていません。
理由として、肝臓への毒性が強く、吸収もされにくく、活性を示す菌種が限られている為です。
そのため、現在では第一選択薬として全身投与には、より毒性の低いトリアゾール系抗真菌薬であるフルコナゾールやイトラコナゾール等が用いられています。
ちなみに、フルコナゾールやイトラコナゾールの方が細胞膜への親和性が高く、殺真菌作用が強い。
酸性で吸収率アップ
ケトコナゾールは酸性条件下で良く吸収されるため、胃酸抑制剤などを併用した場合や他の理由で胃の酸性度が低下した場合には、吸収が低下してしまいます。
脂で吸収率アップ
ケトコナゾールは脂溶性が非常に高いのです。
そのため、脂肪組織に蓄積されます。
食事と共に飲ませることで吸収率よくなります。
継続に意味がある
抗真菌薬は、ある程度服用を続けると、かゆみや炎症が治まりますが、すべての菌がいなくなったわけではありません。
真菌症は菌を完全に死滅させるためには、一定期間の服用を継続することが必要となります。
菌が残っていれば再発の原因となります。
そのため自己の判断で服用を中止するのではなく、必ず獣医師の適切な検査のもと、指示に従ってください。
副作用
猫では副作用として食欲不振や肝臓毒性の可能性が高く、約25%の可能性で発生するという報告があります。
また、抗真菌作用もさほど高くないため、ケトコナゾールは猫に使用しないほうが良いお薬です。
犬の場合でも、高用量を長期使用した場合
まれに肝臓毒性があります。
ケトコナゾール ジェネリック
有効成分 | ケトコナゾール 200mg |
内容量 | 1箱 100錠 |