このお薬は有効成分がケトコナゾールの抗真菌クリーム薬です。
外用薬の良さは副作用の心配が少ないことです。
こんな症状に使えます
外用剤は通常、皮膚、粘膜の真菌感染症(白癬、カンジダ症、癜風等)に処方されます。
- 脂漏性皮膚炎
ケトコナゾールは抗真菌でも唯一「脂漏性皮膚炎」に効果があります。
真菌の一種マラセチアが関係するフケや体部脂漏性湿疹に対して皮膚の菌を抑える為にも使われます。
- 白癬(はくせん)
- カンジダ症
- 癜風(でんぷう)
お薬のしくみ
真菌の細胞は植物性細胞膜をもっています。
主成分はエルゴステロール。
この薬は、そのエルゴステロールの生合成に必要な酵素を妨害して、真菌の発育を抑制または阻止することにより、殺菌的に抗真菌作用を発揮します。
動物は細胞膜の主成分がコレステロールなので、その影響を受けません。
効き目がよく、刺激痛などの副作用も比較的少ないことが特徴で、水虫などの治療によく使用されるといいます。
簡単に言うと、ケトコナゾールは真菌の細胞膜合成を阻害し増殖を抑える効果があるといいます。
ケトコナゾールの特徴
効き目がよく、刺激痛などの副作用も比較的少なく、幅広い種類の真菌に効果があるので、皮膚真菌症の治療に広く使われています。
速く効く
有効成分のケトコナゾールは体内への浸透が早く、効果が早く現れるのが特徴です。
ケトコナゾールが真菌の細胞膜をこわすことで殺菌し、皮膚の赤みやかゆみを改善します。
殺菌的に作用するので、きちんと塗り続ければ完全に治すことが可能でしょう。
効かないものがある
ケトコナゾールは真菌が原因である様々な疾患に有効であるが、アスペルギルス症には無効なのです。
安全性が高い
ケトコナゾールは角質層に浸透し長くとどまりますが、ほとんど体内(血中)に取り込まれないので、副作用の心配がほとんどなく、また相互作用が心配になるような薬剤もないので他のお薬を気にする必要もありません。
副作用
副作用の心配は少ないですが、ないわけではありません。
人間のデータになりますが、参考に。
ケトコナゾール外用剤の副作用発現率は製造販売後の調査では3.5%程度の結果が出ています。
主な副作用
- 接触皮膚炎(1.5%)
- 瘙痒(0.9%)
- 投与部位発赤(0.7%)
- 投与部位刺激感(0.5%)
使用方法
脂漏性皮膚炎
1日に2回、患部に直接塗布して下さい。
白癬、カンジダ症、癜風(でんぷう)
1日に1回、患部に直接塗布して下さい。
注意事項
患部の症状がひどい場合や傷などがある場合にはしみたり痛みを感じる、患部がかぶれるなどの心配があります。
また、広範囲に広がってしまっている場合などの場合にも、抗真菌薬の内服薬の使用も考えるべきです。
保管場所は、高温多湿を避けて涼しい場所にしてください。
ニゾラルクリーム
有効成分 | ケトラコナゾール 2% |
内容量 | 1本 30g |