抗生物質の目薬

犬の抗生物質の目薬と眼軟膏【シプロフロキサシン】

ニューキノロン系抗菌薬のシプロフロキサシンを有効成分とした眼軟膏です。

犬や猫に対して使用できるお薬で、強い抗菌力と幅広い種類の細菌に効果があります。
そのため細菌が原因の眼病に対して効果を発揮します。

細菌との感染経路は多種様々で、主に接触感染(直接感染)や経気道感染(空気感染)といわれています。
犬や猫は顔が地表から近いため、目も傷つきやすく細菌に感染するリスクも高くなってしまいます。

このお薬は原因となっている細菌を殺菌することで炎症や痛みなどの症状を改善します。

 

シプロフロキサシン

細菌のDNAの複製に必要な酵素であるDNAジャイレースに結合することで細菌が細胞分裂するのを邪魔します。

これによって増殖することができなくなります。

シプロフロキサシンは広域抗生物質です。

グラム陰性、グラム陽性のいずれの細菌類にも効果があります。

 

効き目のある菌

  • ブドウ球菌属
  • 腸球菌属
  • 炭疽菌
  • 大腸菌
  • クレブシエラ属
  • エンテロバクター属
  • 緑膿菌
  • レジオネラ属

 

副作用

刺激感、眼表面への付着、充血、口腔内苦味感などの症状が現れる場合があります。

その他、なにか異変を感じた際は速やかに獣医師にご相談ください。

 

適応症

下記のような症状の改善に効果的です。

 

角膜炎
かなりの痛みを伴う、角膜に炎症をおこす病気です。
細菌やウイルスによる感染症、代謝障害、アレルギー反応などの非外傷性角膜炎があげられます。
早期の対処で完治する病気といわれています。

角膜炎の続きはこちら

 

 

結膜炎
まぶたの周りが赤く腫れて痛みやかゆみが起こる病気です。
角膜炎と同様に、目の周りの毛が触れたり、前足でキズつけたり、細菌やウイルスなどの感染が原因の病気です。

適切な治療をおこなうことで早く完治するといわれています。
ワンコに比較的多く見られます。

結膜炎の続きはこちら

 

 

乾性角結膜炎
いわゆるドライアイと言われる症状が原因となって結膜炎になります。
ウイルス感染や高齢化が原因で、涙の分泌が少なくなることで目の表面が乾いてしまい、結膜と角膜に炎症が起きます。

乾性結膜炎の続きはこちら

 

 

眼瞼炎

まぶたやその周辺が赤く腫れる病気です。
結膜炎や角膜炎などで目をこすりすぎて炎症を起こす場合や、真菌・細菌の感染が原因で眼瞼炎になります。
放っておくと慢性して治りにくくなるので注意が必要です。

眼瞼炎の続き

 

 

注意事項

  • 症状が悪化したり、突然もとに戻ったりした場合には、速やかに獣医師にご相談ください。
  • 炎症が生じた場合は、すぐに本剤の使用を止めて、速やかに獣医師にご相談ください。
  • シプロフロキサシン、他のキノロン系抗生物質、または本剤含有成分にアレルギーを有する動物には本剤を使用しないでください。

 

使用方法

 

 

 

シプロフロキサシン眼軟膏

 

 

眼軟膏を上まぶた、または白目の部分に1cm程度を投与してください。

病状によって使用頻度が異なりますので、獣医師に相談の上使用しましょう。

有効成分 シプロフロキサシン 0.3%
内容量 1本 5g

 

シフランアイドロップ

細菌性感染症に効果がある目薬になります。

液体の使いやすさがあります。

内容量 10ml
有効成分 シプロフロキサシン0.3%

 

代替え品

広範囲抗菌点眼剤です
有効成分は「クロラムフェニコール」

 

 

イリウム クロロイント眼軟膏

  • 抗生物質クロラムフェニコール
  • 副腎皮質ホルモン・ヒドロコルチゾン

2つを配合した犬猫用の眼軟膏です。

抗生物質により細菌が原因の疾病に、ステロイドが炎症を抑えてくれる。

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