ウンチをするスタイルに入ったのにでてこない・・・
本来は犬が便秘になるということはあまりありません。
便秘の原因
イヌも食べものや生活環境によって便秘になります。
そのほか、病気が直接・間接の原因となって便が出なくなることもあります。
排便のリズムが乱れていることも考えられます。
肛門がふさがれてしまった
肛門周辺の毛がかたまって肛門をふさいでしまうために便が出なくなることがあります。
とくに被毛の長いイヌでは、日頃から肛門のまわりの被毛をブラッシングしたり、 伸びすぎた被毛を適度に切りそろえてやることが必要です。
食事
ごはんの量
ウンチが出ないという時には、実は食事の量が少なく、便の量も少なくなっていたというケースもあります。
与えた食事の量をよく見て、きちんと食べていたか確認してみることも大切です。
食欲が落ちているようなら、その原因を知ることも重要です。
カルシウム
犬に必要なカルシウムの量の目安は、人間の約14倍の量が犬には必要だと言われています。
そのため、不足しても骨に異常や障害が起きてしまうカルシウムですが、いっぱいとればいいというものでもないようです。
しっかり食べているにもかかわらずウンチが出ない場合は、一つにはごはんの内容に問題がある可能性があります。
もしかしたら、カルシウムが多すぎるかもしれません。
カルシウムは便を硬くさせてしまいます。
これが便秘の原因かもしれません。
繊維のとりすぎ
繊維質の食べものが腸によいと考えて、サツマイモやキャベツなどを毎日与えつづけると、逆に多すぎる繊維質によって便がかたくなります。
また、鶏の骨や食べ物についた砂などを大量に摂取した場合も、便がかたくなって腸の中を通りにくくなります。
これらも便秘の原因になります。
精神的に
神経質なイヌでは、排便しにくい環境におかれていると排便をがまんし、その結果便秘になることがあります。
イヌがまわりに気がねなく、排便できるように配慮しなくてはいけません。
病気
肛門の病気がある場合、痛みのために排泄を我慢していることもあります。
前立腺の病気では、肥大した前立腺が直腸を圧迫して、ウンチが出にくくなります。
便秘はさまざまな病気によっても起こります。
- 肛門腺が閉じていたり細菌に感染している
- 前立腺が肥大して大腸が圧迫されている
- 脊髄に異常が起きたり骨盤を骨折している
- 下半身にケガをしている
- 甲状腺機能低下症にかかっている
- 会陰へルニアを起こしている
先天的な異常
子イヌが生まれながらにして肛門が閉じている(鎖肛)という場合もあります。
鎖肛はまれに起こる肛門の先天性の奇形です。
生まれつき、肛門が次のいずれかの状態になっています。
- 直腸は肛門部分までつながっているものの、肛門が開口していない。
- 直腸の端と肛門が離れてしまっている。
- 直腸が肛門ではなく、膣や尿道とつながっている。
肛門が閉じている場合や、肛門の穴が開いていても小さすぎて排便ができないなど、このような場合おなかに便がどんどんたまっていきます。
直腸が膣や尿道につながってしまっている場合、それらの場所から便が漏れ出してしまいます。
鎖肛の場合は手術が必要になるでしょう。
治療
便秘は原因が深刻なことが少なくないので、軽くみないで獣医師の診断を受けましょう。
どうしても排便できずにイヌが苦しんでいる場合には、獣医師は浣腸を行ったり、麻酔をかけて便をかき出すこともありま す。
飼い主がふだんからイヌの健康状態や生活環境に気を配っていれば、これらの原因による便秘は解決します。
考えれる病気
- 前立腺肥大
- 脊髄の異常
- 会陰ヘルニア
- 甲状腺機能低下症
- 肛門嚢炎
- 骨盤の骨折