呼吸器

肺気腫

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肺気腫とは肺の内部にある肺胞という器官が異常に膨らみ壊れてしまう病気です。

肺胞とは空気から酸素を取り込み、二酸化炭素を排出する働きをする非常に重要な器官です。
そのため肺気腫になると、いくら呼吸を繰り返しても息苦しさが続いてしまいます。

ゆっくりと進行していき、呼吸困難などを引き起こします。
最悪の場合、死亡してしまう可能性もある病気です。

 

肺胞とは?

肺の中をイメージするならば、スポンジのような構造になっています。

気管から肺に入り、気管支へと細かく枝分かれし、その一番先にはブドウの房ようにたくさんの肺胞が付いています。

人間の大人では2~3億ほどの肺胞が備わっていると言われています。

肺胞は中が空洞になっていて、弾力性があるため呼吸することで膨らんだりしぼんだりして空気を入れ替えています。

 

肺胞の仕事

肺胞は酸素と二酸化炭素を交換する役割をになっていて、肺の約80%は肺胞が詰まっており、ブドウの房のようにたくさん存在することで、空気と触れる表面積を増やしています。

 

肺気腫の状態とは

肺気腫では肺胞が弾力性を失い劣化している状態です。

このようになると、肺胞はうまく膨らんだりしぼんだりできなくなっているので、そのため取り込んだ空気を入れ替えることができません。

また、肺胞の壁が壊れてしまったりするため、隣の肺胞と一部屋になってしまうなどするので、肺の中が全体的にスカスカになってしまいます。

 

肺気腫の症状

肺胞

肺気腫のになると肺胞の弾力が失われれ、膨らんだりしぼんだりできなくなります。

そのため肺に溜まった空気を送り出すことが難しくなるため、息を吐き立つ時には大きな呼吸が必要となり、ハーハーと苦しそうな息づかいになります。

 

壊れた肺胞は元通りに再生されることはありません。
症状は肺気腫の進行と共に悪化していきます。

呼吸が苦しいために運動を嫌がったりするようになり、よだれを垂らすようになるなどの症状が見れられ、呼吸困難を起こすようになります。

また、皮下気腫が見られたりします。

 

皮下気腫

皮下気腫とは肺の中に過剰にたまった空気が、胸や首などの皮膚の下に押し出され、空気がたまってぶくぶくした状態です。

 

2つの症状

 

肺気腫には進行の速度から、急性と慢性のふたつに分かれそれぞれに特徴があります。

 

急性

急性のものでは、口や鼻から泡やよだれを出し、急激な呼吸困難となって非常に苦しみ、ひどい場合にはそのまま死に至ることもあります。

 

慢性

慢性の肺気腫でも、ちょっとした運動で呼吸困難をおこし、 とくに息をはくのに苦労するような症状を見せ、呼吸が落ち着くまでにたいへん時間がかかる ようになります。

またとても疲れやすくなり、運動や散歩をするのも非常にむずかしくなります。

 

呼吸困難の症状は徐々に進むこともあり、最初はあまりめだたなくても、最後には病状がひどく重くなって死亡することも少なくありません。

 

 

原因

肺の中にある肺胞が何らかの原因によって以上に広がり、必要以上に空気が入って緊張状態により、ついにはこわれてしまうことによって症状が起こります。

肺胞が壊れてしまう原因にはいくつかあります。

 

腫瘍や炎症
気管支炎や腫瘍などによって気管支が狭くなったり、閉じたりするとその周りの肺胞に負担が掛かり部分的に肺胞が壊れる。
または、気管支の異常による肺胞が病変する

 

呼吸器疾患
ぜんそくのような慢性的な呼吸器疾患によって、激しい咳や呼吸を繰り返すことで肺胞に負担がかかり壊れてしまう。

 

酷使される
使役犬などが激しい労働を強いられて、急激な呼吸を行うことで肺胞に強い圧力が掛かり酷使されると、結果として肺胞がこわれてしまう。

 

有毒なガス
人間の生活環境の中には時に有毒なガスが発生することがあり、排気ガスや受動喫煙によるタバコの煙などを吸い込むことで肺胞にダメージを受けることがあります。

 

 

 

 

 

治療の方法

レントゲン

症状の原因がどのような病気なのか調べるために、聴診や打診、あるいは息をはくときに苦しがる特徴的な症状などがあるかを見て診断するところから始まります。

また、X線検査などにより他の呼吸器疾患を調べることも重要な判断材料になります。

 

 

気管支炎や腫瘍、ケガなどによって肺気腫をお越している場合には、その原因を治すことによって肺気腫が自然と治る場合もあります。

しかし、原因がはっきりしない、肺胞が広範囲に破壊されてしまっている場合には有効な内科的治療はありません。

 

肺胞は壊れてしまうと再生することができないため、根本的な治療はありません。
できることは、現状をこれ以上悪化させないように保存療法が行われます。

 

肺気腫との暮らし方

ほかの呼吸器疾患と同じようにできるだけ安静にさせ、清潔で静かな環境を作ってあげましょう。
呼吸困難が激しい場合には、酸素吸入なども必要となります。

激しい運動はさせないようにしましょう。
また、老化によっても肺胞はもろくなるので、老犬になったら特に注意が必要です。

有毒ガスや排気ガス、タバコの煙を吸い込む心配のない環境にしてあげましょう。

 

早く気づいてあげよう

多くの病気に言えることですが、早期発見が非常に重要です。
肺気腫のように進行性で、壊れたら治らないような病気の場合には今後の生活に大きく差がでます。

異常を感じたら早期に獣医師に相談しましょう。

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