おしっこが赤い
健康なときのおしっこは、薄い黄色をしています。
おし っこが赤みや褐色を帯びている場合には、尿に血液が混じっていることが考えられます。
混入した血液が少量なら、いつもより濃く見える程度ですが、血液量が多くなると、茶褐色になり、さらに多くなるとワイン色になります。
血尿が現れる場合
膀胱炎などの細菌性の炎症が起きていることが考えられます。
腎臓、尿管、膀胱尿道に結石があるときも、結石がこれら臓器の組織を傷つけて血尿が出 ます。
そのほかフィラリア症やたまねぎ中毒でも、血尿になることがあります。
考えられる病気
おしっこが濁っている
まず、可能性があるのは、腎臓から尿道までの尿路のどこかで、炎症が起きていることです。
炎症が起こると膿でて、おしっこに混じって濁るのです。
もっとも多いのは、 膀胱炎です。
一般に細菌は尿道から感染して尿路をさかのぼっていきますが、尿がたまる膀胱は細菌が繁殖しやすい箇所なのです。
生殖器に異常があるときも尿が濁ります。
膀胱の出口付近にある前立腺が肥大していると感染症にかかりやすくなります。子宮などに炎症があるときは、クリーム色やコーヒー色など、多様な色に濁ります。
考えられる病気
おしっこがキラキラ光る
おしっこをしてしばらくたってから、尿が染み込んだ土や犬用トイレを見ると、キラキラしたものが見えることがあります。
このキラキラは尿に混じった結晶が光っているのです。
このような症状が出た場合、膀胱炎にかかっている可能性があります。
尿中のりん酸塩が膀胱の中で結晶化しやすくなります。この結晶が尿といっしょに排池されて、キラキラ光って見えます。
放置してしまうと、結晶がどんどん大きくなって尿路結石になる可能性があります。
早めに治療しておくほうがいいでしょう。
考えられる病気
おしっこが濃い・薄い
水分不足、水分過多で おしっこの色は変わります。
朝いちばんや運動後、あるいは水分不足のときには尿は濃縮されて濃い黄色になります。
反対に水分をとりすぎると、色は薄くなります。
しかし常に色が濃かったり薄かったりするようだったら注意が必要です。
下病やおう吐を伴う病気では、水分不足で色が濃くなります。
糖尿病や尿崩症などでは、大量の水を飲むので、尿が薄くなります。
考えられる病気
おしっこが出ない
おしっこの体勢にはいったのにおしっこがでていない!
こんな状況になっていませんか?
排尿の姿勢をしているのに、ほんの少量しか出ない、ポタポタ垂れるように出るなど、尿の量が極端に少ないときは注意が必要です。
考えられる病気
- 膀胱炎
残尿感があるため何回もおしっこをしたり、前立腺の病気で尿道がふさがっている可能性があります。
- 尿路結石
排尿の際に強い痛みがあるので、スムースに排尿できません。
- 腎不全
尿がまったく出ないときは、 腎不全の可能性があるので、 早急に受診する必要があります。
おしっこが山吹色をしている
尿の色が異常に濃くて、山吹色に近いようなときは、肝臓病や薬物による肝臓障害、胆のうの病気、胆石などが原因で、黄疸が起きている可能性があります。
黄疸は胆汁の主成分であるビリルビンという色素が、 血液中に入り込むために起きます。
このビリルビンが、腎臓を経由して、尿に混じります。
また黄疸になると、目や皮膚が黄色くなっています。